こんにちは!
新人・若手現場監督の教育・育成について
日々研究の藤原です。
どっちへ行きたいかわからなければ、
どっちの道へ行ったってたいした違いはないさ。
ルイス・キャロル イギリスの作家
こちらへ行く!なぜなら・・・
という明確な意思がなくて、ただ迷ってるだけなら、
迷ってること自体、意味はありませんね。
さて、今回は仕上テーマです。
発砲ウレタン断熱材の吹付について。
あなたが、ウレタン吹付のことを
若手に教える時、
特に注意してることは、なんですか?
・火気厳禁
・厚みを確保
・開口周りを入念に・・・
いずれも大事なことですよね。
今回は、ちょっと視点を変えた
教える時の注意点です。
断熱材吹付の養生区分を明確にさせる!
です。
基本的に、吹付業者が養生するんですが、
これはどうなの?
という場面があります。
そんなとき、若手現場監督が、
「えーと・・・」なんてやってたら、
この監督さん、頼りないなー
と、なってしまいます。
というわけで、
ちょっと細かいですが、
今回はそういう話です。
だいたいは、吹付業者が養生する
だいたい・・です。
すべてではありませんね。
まず、
硬質ウレタンフォームの断熱材吹付工事、
施工のタイミングは、
躯体打設後、
・サッシ取付
・額縁取付(仮の場合もある)
そのあとが吹付のタイミングというのが
ほとんどです。
だから、室内には、
ほとんど資材はない状態・・・
のはずですね。
だから、
吹付業者は、サッシ周りとか
養生をすれば、こと足りるんですね。
ただ、
ここで、他の工事が
先行してる場合があります。
電気配線・設備配管工事が先行していることがある
型枠支保工がはずれて、
一番スッキリした状態。
天井裏の、
電気や設備配管の配置を、
このタイミングで行うことがあります。
というか、どんどん先行してもらわないと、
建築工事がせまってきますからね。
そこで問題になるのが、
外壁に近い部分の配線、配管です。
外壁や梁の貫通部分や、
そこからの配線・配管部分、
直接吹付する面や、
あげ裏のスラブ面での、折り返して
吹付する部分。
配線、配管が近くて、
そのまま吹くと、
もろかかってしまうような範囲があります。
その部分をどうするかってことです。
養生か、そのまま吹付か
その部分を、養生するのか、
かまわず吹いてしまうのか・・・
結論は、
養生する!
です。
電気配線などは、吹付材が付着することで、
通電状態が悪くなることがあります。
また、被覆の塩ビが、
ウレタンの付着により、
劣化しやすくなる、ということもあるようです。
そういった品質上のこともあるし、
管理上の問題もありますよね。
この現場は、養生せず
吹きっぱなし・・という判断を、
検査した設計や、施主も、
してしまいます。
だから、養生を行うことは、
当然のことなんです。
配線・配管の養生はだれが行うのか
養生は行う。
じゃあ、誰がやるんだ!ということですよね。
吹付業者なのか、
電気・設備業者なのか・・・
これは、
電気・設備業者に養生させる!
のが正解です。
一カ所二か所なら、
吹付業者も養生してくれます。そう指示すれば。
でも、何室も何十室も、
すべての配線、配管の養生やってたら、
それで1日が終わりです。
「こんな養生やってられるか!」
と思って、まずやってくれません。
電気、設備業者だって同じでしょ?
そう思いますよね。
いっぺんに養生させたら、
そう思うのは当然です。
だから、一部屋施工するごとに
養生させるんです。
養生材も支給して。
まとめてやらせると、
半日、1日作業ですが、
一室毎とか、一カ所毎に
養生すれば、
数分から十数分で済む作業です。
そして、
これを、電気・設備業者が
施工に入る前に、
しっかり教育・指示を
しておく必要があります。
作業しだしてから
「ちょっとやっといてー」
ではダメです。
作業の一部という、納得をさせて、
作業にかからせることが重要なんです。
そして、
そのルールを、
新人や若手の現場監督にも、
周知させる。
現場としてのルールということで、
吹付業者、電気・設備業者、
両者の養生区分と、その根拠まで
理解させておくんですね。
ただ、区分はこうだから・・
だけではいけません。
なぜそういう区分けにしたか、まで
わかっていないと、
業者から聞かれたときに、
自信もって答えられないので。
断熱材吹付を若手現場監督に教える時の、意外な注意点
断熱材吹付について、
新人や若手現場監督に教える時、
手順や品質管理など、
大事なことはいろいろあります。
しかし、あまり教えられていない、
意外な注意点があるんです。
それは、
断熱材吹付の養生区分を明確にさせる!
ということです。
この養生区分のルールを
決めていないと、
いざ、吹付業者が現場に乗り込んできたときに、
この養生はどうするんだ?
あの養生は、うちらじゃできない・・・
などのトラブルが起こります。
電気・設備の先行配管が
されているためです。
養生区分のルールがしっかり
されていれば、
この問題は防げます。
そして、
そのルールと、根拠までを、
しっかり若手に教えておくことが
大切です。
今回も読んでいただき、
ありがとうございました。
アーキラーニングは、若手現場監督の育成支援を通じて、
建設業の未来を切り開きます。