研修で考え方を変えることができるのか?【社内教育】

こんにちは!

アーキラーニングの藤原です。

今日は「研修で社員の意識を変えることができるのか」
ということについてお話ししたいと思います。

社内研修なんかで
入社5年以降10年以下ぐらいの社員を研修する機会があると思います。

次席とか所長候補になってもらうために教えるわけなんですけれども、

研修の内容としては技術的なことではなく、
どちらかというと心構えや考え方について研修することが多いのかなと思います。

これまでは自分のことだけを一生懸命やっていれば済んだわけで、
上司から指示を受けたことを完璧にこなしていく、
もしくはそれ以上の結果を出すという

自分の能力向上だけに目を向けていれば良かったんですけども

これからはそうじゃなくて、
部下を持って、その部下の育成や教育であるとか、

あと現場全体の管理ですよね。

そういうことに目を向けていかないといけない。

〝大きな視野・視点で見ていく必要がある″
という内容の研修をするということになると思います。

彼らの意識を変えるために研修を行うわけですが、
研修担当者や会社の経営者からすれば、
研修を受けた人たちが全員意識を変えてより高度なレベルというか、
大きな視点視野を持つことを期待するわけです。

けれどもこの「意識を変える」っていうのはかなり難しいんですね。

研修の中でワークなんかをやると
「そういう考え方もあるんだ」と知らなかったことを知って
なんだか新しい視点や考え方が身についたような気になります。
意識が変わっていくような感覚になることもある。

ですが実際は研修が終わって3日、4日、1週間と経ってしまうと、
元に戻ってしまうということが多いんです。

こうなると会社としては、
せっかく中堅社員研修や管理職研修をやったのに
「思ったように意識の改革ができなかった」
という風になってしまうわけなんです。

ここで、です。

これを言うと、ちょっと語弊があるかもしれませんけれども、
我々講師は受講者の意識を変えられない

という前提にまず立った方がいいと思います。

となると、
研修なんて全く無駄なのかという風に思ってしまうかもしれませんが、
そうじゃないんです。
変えることはできるんです。
できるんですが、我々が受講者の意識を変えるんじゃなくて、
受講者自身が変えるんです。

つまり、自らが「変わろう」と思うことなんです。

人から言われて変わらないです。

自分がああなりたいとかこうしたいとか
何か強烈な欲求とか欲望とか
そういったものに突き動かされて
あんな風になりたい、こうしたい
というものが彼らの内面に出てきて、

それを実現するためには
何を学んだらいいのかとか、何を身につけたらいいのかとか
どういう風に考えればいいのか
っていう風に意識が変化していくわけですよね。

じゃあ研修の役割は何なんだと。

結局変わるのは自分で、会社のこういう研修の場は無駄なのか?

ということなんですけども、

これはですね、

そのための材料の提供です。

変わろうという意識を芽生えさせる、また芽生えた人に対して
その手助けをするための考え方であったり、何か新しいツールであったり、
何か参考になるような先輩のアドバイスであったり、
そういったものを提供し、惜しみなく材料として提示してあげる。

その中で彼らが必要なものを
「これ使えそうだな」とか「これちょっと参考になるな」とか、
自分が変化していく時に使えるように、
そういったものを研修は提供すればいいと思います。

理想を言えば、

20人研修を受けたとすると20人の意識を変化させたいですね。

会社からすれば当然そうです。

けれど実際はそんなことはとてもできなくて、

そのうちの1割とか2割が変わろうと思ってくれればそれでいいんです。

それぐらいの前提でやっていかないと、

「今年の研修は全然手ごたえがなかった。来年は違うやり方でやろう」
という判断になってしまって、何人かの受講者には響いたかもしれないのに、
それをやめてしまって別の研修を探したりてさまよっちゃう、というわけですよね。

なので、少ないながらも実績が上がるのがあれば、
それを一つのやり方として継続していって、
受講者の一部でも変われば成功だという風に考える。

じゃあ残りの人はどうするんだ?ということですが

それは変わるきっかけになる場を提供し続ける、ということです。

Aさんは今回の研修で意識の変化があったが、Bさんはちょっとピンとこなかった。
Bさんについては1、2年現場で仕事をしているうちに
研修の内容の受け止め方が変わって2年後の研修で変化を起こすかもしれないし、
また何か別のきっかけで変わるかもしれない、と。

大事なことは、会社としてはそういう場であったり材料を
提供し続けていく。

受ける側は変わるきっかけとしてその場を利用していく。

利用していくというといい方があまり良くないかもしれませんけれども

〝チャンスを会社から提供してもらう″という考え方ですね。

今回の話は例が極端になってしまったかもしれませんけども、
大事なことは「彼らを変えることができるのは彼ら自身」
ということですね。

これを前提に考えて、

強制的に意識を捻じ曲げようとか、変えようっていうのは違うよと。

あくまできっかけづくり。

研修の内容が100%全員にうまく合うかどうかわかりませんが、
そのうちの一部でも変わればいい。
というようなぐらいの長い目で見て研修を行うことが、
結果、社員の成長につながっていくのかなと思います。

今回は「研修で社員の意識を変えることができるのか」ということについてお話ししました。

けっこう主観的な話になったかもしれませんけど、
一つの考え方として参考にしてもらえればと思います。

最後までご覧いただきありがとうございます。

アーキラーニングは新人・若手現場監督を育成する事業を行っています。

次回も皆様のお役に立つ話をしたいと思います。

ご期待ください。ではまた!

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