建設会社必見!若手現場監督が施工図をマスターするための基本その0

若手現場監督が施工図をマスターするための基本そそ0

建設現場において、図面はすべての基本ですよね。
そのなかでも施工管理という業務において、
施工図」は必須の要素です。

今回は、施工図マスターの基本ということで、
まずは施工図の重要性について話しますね
以前にも施工図の重要性について書いていますので、
合わせて読んでいただくとより深く理解できます。

こんにちは!
アーキラーニングの藤原です。

新人・若手現場監督を戦力化するための、
講座・研修を行っています。

今日は躯体工事の型枠工事、その中でも
【敷桟】という作業についてお話ししたいと思います。

目次

施工図スキル

建設現場では、施工図を基(もと)に建物をつくるわけですから、
現場監督は、この施工図を深く理解して、うまく活用しないと
よい建物がつくれない
わけです。

施工図を深く理解し活用する力、これをここでは
施工図スキル」ということにします。

しかしこの施工図スキルのレベルが、どんどん下がっています。
このまま施工図スキルが下がり続けるとどうなるか、

わかりますよね?

建設会社いわゆるゼネコンの力が落ちるということ。
つまり高い要求に応えることができなくなり、
会社そのものの存続が危うくなる・・・
ということです。

じゃあどうするんだ!ということですが、
もうわかってると思います。
あらためて解決策を述べるとすると、それは、

「施工図スキル」を上げる!
これしかない。

最初に定義した、
「施工図を深く理解し、活用する」スキルということですが、
もうすこし具体的には、「施工図作成スキル」を身につける、
ということになります。

施工図スキルをマスターしなければ、
建設会社の生き残る道はない・・・

まあそれはわかってるんだけども、
いますぐどうこうする時間も、人材もないし・・・
これからの会社の課題として検討して・・うにゃむにゃ・・・
というのが現状だと思います。

いますぐすべてに対応する社内の仕組みをつくるのは
難しいですよね。

よくわかります。
それでも「施工図スキル」は、いずれ手を付けていかなければならない
最重要事項です。

今回は、
『施工図スキルをマスターするための基本0(ゼロ)』ということで、
具体的な施工図スキルをマスターする手順の前に、
施工図の重要性について述べていこうと思います。

施工図がなぜ重要なのか

建設会社(ゼネコン)は、持ちうる技術力で
要求された品質の建物を完成させ、引き渡すことで対価(お金)を
得る
わけです。

ということは、技術力がなければ話にならないですよね。
じゃあ現場における技術力ってなんでしょうか?

その建設会社独自の〇〇工法とか、
△△の特許とか、◇◇システムとか・・・
それも技術力ですけど、もっと基本的なモノ。

現場の技術力って、
設計図を読取り、
施工図に反映し、
その施工図とおりにつくらせるための知識や技能

ということです。

施工図を活用することが、建設する建物の
品質をあげることに直結します。

つまり施工図を理解して、うまく使えればよい建物ができるが、
施工図の理解不足で、うまく使えなければ、低品質の建物ができる、
ということですね。

結局、建設現場の施工管理で、
それらの技術力を具体的にするのは、図面、
そのなかでも施工図なんです。

いくら独自性のある技術でも、先進的な工法でも、
現場で具現化できなければ、「絵にかいた餅」です。
大工や鉄筋工、その他の職人さんたちに
さまざまな技術力を具現化してもらう手段が
施工図
ということです。

なので、現場監督が施工図スキルをマスターしていないと、
現場でよい建物がつくれないというわけです。

現場における施工図の現状

施工図の重要性について述べましたが、
そんなことはわかってるよ・・・
という声が聞こえてきそうです。

では、
その重要な施工図の、現場における現状
どうなっているのか?

今の現状は、
ほぼ外注頼みですよね。
現場監督が、イチから施工図を描く、
というのはほとんどないです。

会社の規模が小さくて、現場員がなんでもやらないといけないとか、
小規模な物件だったら、
現場監督が作図していることもあるかもしれません。

でも、会社の規模がおおきくなるにつれ、
物件の規模が大きく、また複雑になっていくにしたがって、
現場監督が施工図を描くということはなくなっていきます。

施工図作成会社やゼネコンの施工図関連会社、
その他外注での作図ですべてまかなっています。

効率ということを考えると、
外注施工図と言うことになります。
なぜなら、建設現場では、
施工図の作図以外の業務も山ほどありますよね。

何十日も一日中作図しているわけにはいかない・・・
そういう理屈です。

だから専業として施工図を作成するところにまかせて、
現場監督は、その納品された施工図をチェックするのみ。

へたしたら、チェックすらしていない現場も
あるかもしれません。
なにか不具合がでたら、その時対処するわけです。

効率的の逆になってるような気がしますが。

施工図チェックが機能していない

この施工図のチェックにしても、
どれだけの精度でやっているのか・・・

元々施工図スキル(いちから作図してまとめあげられる
程度の能力)が高い現場員がチェックするのと、

まったく施工図を描いたことがない現場員が、
チェックするのでは、職人さんに渡る施工図の
品質は大きく変わります


施工図スキルのある現場監督であれば、
チェックする手順もポイントもわかっています。

ポイントとは、複雑なところ、間違えそうなところが、
現実的なわかりやすい納まりで描かれているか
検証していきます。
必要であれば修正依頼や、自ら追記したりします。

でも施工図スキルがない、不十分な現場監督のチェックは、
設計図との寸法の照合(数値が同じであるか)や、
設計図からの記載漏れがないか、という点でしか
チェックできません。

この情報がないと職人さんがわからない・・・とか、
設計図はこうなっていたけど、現実的には不可能だ・・・
とか、そのような深いところまでチェックできないんです。

するとどうなるか?

現場の施工中に不具合がでる、
次工程、例えば仕上をしようとすると納まらない・・・
そういったことが、どんどん起こるわけです。

ようするに、
施工図チェックがぜんぜん機能していないということです。
これでは、不具合を是正するのに、
時間とコストが余計にかかってしまいます。

現場監督の技術力を高める方法

ここまで述べたことから出てくる答えは、
現場監督の技術力をあげるには、
施工図スキルのマスターが必須である!
ということ。

ただ、施工図をイチから描いてまとめあげる力というのは、
簡単には身につきません。
実際に施工図を自ら描いたことのある諸先輩たちは、
よくわかってると思います。

極端なことを言えば、
いくらチェックの数をこなそうとも、
薄っぺらな経験が積み重なるだけ
です。

土台のしっかりとした、施工管理のための技術力は、
施工図をイチから取り組み、時間をかけて仕上げて、
最後まで描ききることでしか身につきません

それでも最初は検討しきったと思っていても
現場で不具合も出ます。

ただ圧倒的にチェックのみでやってきた人間と比べると、
数段上の技術力が身につきます。

と言っても現場で施工図を描くには、どうするのか、
いくら現場監督が、この現場の施工図をイチからやりたい!
といっても、ほとんどの現場では無理です。

その現場の全体の協力体制、ひいては
現場管理に対する、会社としての考え方、取り組みが
整わないとできない
んです。

それにはやはり時間がかかる。
そういった現状を少しでも改善できるように、
このブログ内で施工図スキルをマスターするための
基本を書いていきたいと思っています。

施工図をイチから取り組むための、考え方や手順の導入の
助けになればと思います。

まとめ

建設会社(ゼネコン)は、建物をつくります。

建設するためのベースとなるのは、設計図であり、
実際の建設現場で、職人さんたちが動いていくためには、
施工図が不可欠です。

建物の品質の良し悪しを決定づけるのは、
精度の高い施工図と、施工図を活用できる
現場監督のスキル
であることに疑問の余地はありませんよね。

しかし、
建設会社(ゼネコン)の現状は、
現場監督が高い施工図スキルをもっているとは言い難い


効率重視のため、外注施工図と、チェックのみで
現場を回しているからです。

でもこれからの施工管理において、
技術力の維持と向上を真剣に考えるなら、効率以上に
効果を考えないといけない


どのような力を持つことが、建設会社が生き残るために
効果があるのか?

それは、施工図スキルのマスター(獲得)です。
それが最も基本的で永続的な効果を与えてくれるのは、
間違いありません。

建設会社(ゼネコン)の経営者、幹部、そして前線に立つ
現場監督たちには、施工図の重要性を今一度真剣に考える
必要がある
ということですね。

今回も読んでいただき、ありがとうございました。

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