今回は、工程表の話です。
現場で使う工程表は、
マスター工程、月間工程、週間工程
などがあります。
その中でも、新米や若手現場監督が
よく描かされるのが週間工程ですね。
勉強のためとか言って作った週間工程表。
いったい誰のために作ってるんでしょうか?新米監督のため?職人さんのため?
そして、その目的は果たされているんでしょうか?
結論から言うと、
新米監督の勉強のためだが、ぜんぜん身になっていない
のが現状だと思います。
もちろん、正しいプロセスで作っていれば
きちんと身につくでしょうし、そのようにされている現場も
あります。
正しく身につけるにはどうすればいいのか?
答えは、
教えて使えるように作らせる・・・です。
どういうことか説明していきます。
勉強のためだけなら、やらないほうがマシ
いきなり月間工程表を作るのは無理だから、
工事の流れを覚える意味で、週間工程作ってみよか?
でもその週間工程が、打合せで使われることがない。
いわゆるドリル、演習のようなものだとしたら
その週間工程表は、死んでいます。
週間工程をつくるために使った時間もムダ。
なぜならその週間工程には責任が乗っかっていないからです。
打合せに使われることもなく、その週間工程によって
誰かが動くこともないならば、真剣に作るわけがありません。
真面目に一所懸命には作るかもしれませんが、真剣ではない。
自分のためだけの演習なので、
成功も失敗もないわけです。
実際に使う、活きた週間工程を作らなければ
真剣さが生まれないし、それゆえ身につくということにも
つながらないということです。
できるまで教えなければ、意味がない
月間工程渡して、「ほら、これ見て作れよ」
これだけで週間工程作れるなら、
すでに若手ではないし、逆に作る必要もないでしょう。
新米、若手現場監督は、週間工程表を作れないんです。
まず、このことをしっかりわかっておく必要があります。
何十回も何百回も、それなりの週間工程が作れるようになるまで
やり直しさせますか?
それとも、初めはこんなもんで仕方ないし、そのうち慣れたら
ちゃんと作れるようになるだろう・・・と思ってませんか?
そんな時間もないし、勝手に作れるようにはなりません。
なぜなら、やり方がわからないからです。
最初は、くどいくらいに丁寧に教えなければいけません。
ちょっと教えて、やらせてみる。
ちょっと教えて、やらせてみる。
これの繰り返しです。
教える人が実際に週間工程をつくって、見本を見せるのも
いいと思います。
もちろん作る過程での、考えどころの解説は
必ず必要です。
それほど丁寧に教えてなお、ひととおり自分でやらせてみたら
完成度は、10のうち2とか3がやっとです。
そういうことを何度か繰り返して、やっとまともに
できるようになるんです。
甘やかしてると捉えるか、親身な指導と考えるか、
人それぞれだと思います。
しかし、次の月間工程をつくることを考えたとき
どちらが早く使える月間工程をつくれるようになるか
答えは明らかではないでしょうか?
若手が作る週間工程、誰のためなの?
最後にまとめると
実戦で使う週間工程であれば、新米現場監督のためでもあり
現場で働くひとたちのためにもなる。
そして
使える週間工程を作るためには、作れるまで
しっかり教えなければいけない。
ということだと思います。
アーキラーニングは、若手現場監督育成支援を通じて
建設業の未来を切り開きます。