新人現場監督に、捨てコンの目的をくどいほど教えてますか?

こんにちは!

新人・若手現場監督の教育・育成について
日々研究の藤原です。

「不機嫌というものは、結果でもあるが、
 それに劣らず原因でもある。」
 アラン フランスの哲学者

人は何かによって不機嫌になってしまいますが、
気持ちを切り替えずに不機嫌のままだと、

そのことによって、新たな良くない状況を
引き起こすこともあります。

カラ元気でもいいので、笑顔でいましょう!

 

さて、今回は施工テーマです。

建物の基本となる、捨てコンについて
書いていきます。

あなたに質問です。
捨てコンについて、新人に
どういう説明をしてますか?

・墨出しのために必要なものだ、、
・型枠が載るので重要だ、、

もしこれだけなら、気を付けてくださいね。

新人現場監督に、捨てコンの目的をくどいほど教えてますか?
これが今回のテーマです。

結論から言うと、
一番重要なのは、捨てコンの高さです。

新人がその重要性を、軽く考えていたなら
建物の品質に重大な影響がでます!

重要だと認識してもらうには、、、


単純です。


一番重要なことだけ言う!

当たり前すぎて
拍子抜けしましたか?

でも意外とそうじゃない
指導が多いんです。

詳しく書いていきます。

 

捨てコンの目的

先ほども書きましたが、
捨てコンの意味、目的は、

・建物の高さの基準とするもの
・位置確定のための墨出しの下地
・型枠・配筋が載る下地

大きくは、この3つですね。

この中で最も品質に影響を及ぼすのは
高さの基準として考えたときです。

例えば地中梁で考えたとき、

捨てコンが高いと、スラブ天端との
納まりがきびしくなってきます。

地中梁の天端のカブリ厚さを
確保できなくなるからですね。

最悪、スラブ自体の高さを上げないと
納まらない場合も、、、

それが可能な設計条件であれば
救われますが、

そんな簡単に、建物の高さを
変えたりできません。

捨てコンが低い場合は、
まだ対処の仕様もありますが、

高い場合は、取り返しが
つかないこともあり得ます。

捨てコンが、多少横にずれた、
表面の均しが悪くて、墨出しがやりにくい、、

それらは小さな問題ですよね。

捨てコンの最も重要な目的は、
基準高さを確保すること、、なんです。

 

新人現場監督に、どういう指示をしているか

捨てコンは、通常、掘削業者(土工事業者)が
行うことが多いようです。

根切り計画図をもとに掘削・床付けを行い、
捨てコン用の止め枠を入れて、

数メートル毎に鉄筋や木杭を打って
捨てコンの天端の目安をつけていく。

そして打設。

ここで新人が先輩から注意するよう言われるのは、

進行状況です。
つまり、予定通りに捨てコンが打設できるかどうか

それ以外は、掘削の幅であったり、
床付けの高さであったり。

ここで一応高さのチェックをするわけですが、

それは大きな間違いをしていないかどうかです。
例えば100mm違うとかは、計算違いで
起こり得ます。

そういう間違いがなければ、
床付け・捨てコンのレベル出しは
正しいであろうという判断ですね。

高さを間違えるなよ、、という注意や
指示は当然先輩から受けていますが、

他の、
掘削床の広さ(狭すぎない、広すぎない)とか、
昇降設備の確保、、とか
捨てコン打設予定が変わらないか、、とか

新人現場監督は、それらと同等の重要さで
認識しているわけです。

だから、不具合の発生度合いも
同程度になるわけです。

あとは、その業者の意識が
どこにあるかでしょうが、、

どうしても工程・工期に
重きを置いて作業していますよね。

 

何が最重要か、認識させるには

最重要なことだけ
伝えるのが一番効果的です。

それでは、他のことが
ほったらかしになるじゃないか・・・

そうですよね。

だから、指示の仕方で
変えるんです。

掘削床の幅、
止め枠の位置
昇降設備
工程

これらを見る必要があるが、
一番大事なのは、正確な捨てコンの高さだぞ!

特に基準より高いと、すべて台無しになる!

とにかく捨てコンの高さを最重点に管理するんだ!

そういう風に、他の項目とは
明らかに違う指示の出し方をする。

ほんとは、
まず捨てコンの高さ!
これだけ管理しろ!

これぐらいの指示でもいいかもしれません。

他でまずいとこがでてきた時点で、
ちょっと〇〇も、ときどき気にしとけよ、、

ぐらいの感じの方が、いいでしょうね。

あとは、チェックメモも有効です。

捨てコンの高さ(高いのは絶対ダメ)

位置
工程

といったメモを最初の指示で与えておく

新人が要所要所で見返すことが
できるので、単純ですが効果大です。

 

新人現場監督に、捨てコンの目的をくどいほど教える

先輩からしたら、新人・若手に指示することは、
いくらでもありますよね。

でも指示したから、それですべての指示が
実行されるわけじゃありません

忘れることもあるし、
状況や、新人の独自の判断などで、取捨選択されます。

その結果、最も重要視したい指示が
序列が下がって理解・実行されてしまうこともあります

捨てコンにおいて、
最重要なのは、建物の高さの基準で
ある、、ということです。

だから、捨てコンの目的は、
高さの精度を確保することだと、

新人現場監督に、認識してもらわないと
いけません

そのためには、
すべてを同列で指示するんではなく、

大事なことをひとつ伝える!

あるいは、他の項目との圧倒的な
差をつけた指示をする

そこまでやって、初めて
一番重要なんだ、、と認識するんですね。

今回も読んでいただき、
ありがとうございました。

アーキラーニングは、若手現場監督の育成支援を通じて
建設業の未来を切り開きます。

 

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