その図面を拘束するもの、それを新人現場監督に教えているか?

こんにちは!

新人・若手現場監督の教育・育成について
日々研究の藤原です。

昨日、1年ぶりくらいに、あるソフトを
触ったんです。

それまで数年にわたって、毎日使ってたんですが、
それでも1年のブランクはかなり大きかったですね。

ソフトのバージョンが上がってたことも
あって、見た目の印象もちょっと違う、、

それも理由なんですが、
とにかく操作ひとつひとつで、

ん?、、むむ?、、あれ?

この繰り返しです。

数時間触れば、思い出すと
思うんですが、いやー焦りました。

ソフトの操作は、体で覚えてるの
範疇ではないってことですかね。

ブランクって、思ってたよりも物事を
記憶の底へ落としてしまうんですねー

 

さて、今回は施工図テーマです。

チェックではなく、自ら作図する
場合の話。

設計図みて、いきなり書き始める、、
まさかそんな人はいないと思いますが、

作図を行うにあたっての、
順序や流れについて。

その図面を拘束するもの、それを新人現場監督に教えているか?

躯体図でも、平面詳細図でも、
その図面を拘束するものがあります。

それを正しく教えないと、
やり直しの連鎖が続く!

一度このサイクルになってしまうと、
修正が大変です。

なぜ、そうなってしまうのか、、、

それは、

ルールを知らないと、ルール外でやってることに
気付かないから!

です。

知らずにやって、後からそれは
無効だよ、と言われてしまう。

そして、やり直し、、、。

だから、拘束するもの、
ルールを教える必要があるんですね。

詳しく解説していきます。

 

原則的には構造に拘束される

建物が、簡単に壊れたり、
変形していたら、成り立ちません。

構造的に安定していることが絶対です。

つまり図面の大前提は、
構造図に拘束されるということです。

そして、さらには鉄筋や鉄骨の
納まりに拘束されます

わかりやすいので、
RC造に話を限定しますね。

例えば柱。

主筋があり、フープがある。
でもそれだけじゃありません。

そこには梁が接続してきますよね。

すると、柱の主筋と、梁の主筋。
お互いがうまく配置されないといけません。

鉄筋のアキも決められています。
カブリも決まりがあります。

配筋詳細図

この図では、柱の主筋と梁の主筋が
重なっています。

これらを納まるように
配置しなおすんです。

しかもこの柱だけで考えるわけじゃ
ありません。

隣の柱ではまた別の梁が
接続されてきます。

だからフロア全体の配筋詳細を
描く必要があります

この納まりによって、柱や梁の
断面寸法が決まる、

つまり拘束する要素が決まる
ということです。

これが決まらないと、躯体図は
描けないんですね。

ただ、ここで決まるのは、
最低限のルールです。

 

各種図面は、それぞれ拘束の階層がある

次に、平面詳細図となります。

内部の機能や、意匠的な制限、
それらで、柱の寸法を調整しないと
いけないかもしれません。

先ほどの構造ルールを
守ったうえで、、、の寸法調整です。

そして、もし外部仕上がタイルで
あったなら、

タイル割りも少なからず、
ルール(拘束)に影響します。

というように、より強い拘束ルールから、
下層の拘束ルールへといくつかの

拘束の段階、レベルが
あるということです。

最も強い、上位の、
構造ルールによって、

下層、下位の拘束ルールが
決められてしまうということです。

もし下位のルールで譲れない、
どうにか上位ルールを変更したいなら、

構造設計者との協議が
必要です。

 

ルールを知らないとルール外だと気づけない

これらの一連の拘束ルール。

新人が教えられることなく、
自力で探し当てて、理解する、、、

ちょっとあり得ません。

だから教えなければ、
知らないままです。

ルールを知らなければ、
当然、ルール外という認識はありませんよね。

設計図に忠実にやっていれば、
それは正しいと思うでしょう。

でも往々にして、意匠図は構造図の
拘束ルールを反映していません。

知らずにルールの外で、
作図してしまってるということです。

で、あとから、それは無効だと
教えられることになります。

 

その図面を拘束するもの、
それを新人現場監督に正しく教えているか

そういった、図面を拘束しているルール
つまり建物を作るうえでのルールということになりますが、

それを正しく新人現場監督に教えているか?

これは非常に重要なことです。

拘束ルールを知らずして、施工図作成は
できませんし、

もし、その理解なしに図面を描けば

あとからあとから納まらなくなり、
図面なり、実際の躯体工事なりにおいて、、

修正の繰り返しとなってしまいます。

上位から下位へと順に構成されている、
図面の拘束ルール、

それを正しく教えることが、
施工図作成の基本となるんですね。

今回も読んでいただき、
ありがとうございました。

アーキラーニングは、若手現場監督の育成支援を通じて
建設業の未来を切り開きます。

 

 

 

 

 

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次