こんにちは!
新人・若手現場監督の教育・育成について
日々研究の藤原です。
今回は仕上のなかの
間仕切りです。
耐火間仕切り、遮音間仕切りなどに
関してです。
メーカー毎のいくつもの細かい仕様を
紹介する話ではなく、
壁の目的をはっきりさせないと、無駄なお金がかかる!
という話です。
設計図に明記されてたりしますよね。
〇〇の壁は遮音仕様
△△の壁は防火上主要な間仕切り
などなど。
法的な仕様であったり、建物の特性上の要求であったり、
制限度合いはいろいろです。
しかし設計図に書かれるまま
施工してしまうのは、ダメです。
なぜなら、
壁の目的をはっきりさせないと、無駄なお金がかかる!からです。
そのわけは、
↓
↓
↓
↓
やらなくてもよいことをやってしまうから!
過剰にやってしまったり、
やったつもりが無意味であったり、、、
なんのための壁か?
その要求を満たす仕様は?
これを中途半端な知識と、
確認する手間を惜しむことで、
無駄なお金がかかるんです。
くわしく述べていきます。
目的は耐火?遮音?
一般壁ではない、ある機能を要求された壁なんですが、
それは、耐火性能が必要なのか?
いや遮音性能が必要なのか?
はたまた両方必要なのか?
まずここをはっきりさせましょう。
耐火のみ必要なら、
グラスウール入れる必要もないし、
防火区画の壁と、
防火上主要な間仕切りは違いますしね。
細かい法的な話はおいといて、
わかりやすい違いは、
防火区画壁の建具は防火戸でなければいけませんが、
防火上主要な間仕切りの建具は、制限ありません。
極端な話、建具のない開口部もオッケーです。
遮音壁についても、
どことどこを遮音するのか?
居室と廊下なのか?
居室同士なのか?
そもそも、そこ遮音の必要ある?
その目的によって、もしかしたら設計図に
記載されていても、その通りしなくてよいかもしれません。
ちょっと、誤解を招くといけないので、補足です。
過去にあった現場なんですが、
増築工事だったんですね。
で、既存建物と増築建物の設計者が別の会社でした。
当然、増築の設計者は既存の設計図に準じて仕様も合わせます。
ところが壁の仕様ですが、
既存の壁は、打合せで設計図と仕様を変えていて、
竣工図にそれは反映されていなかったんです。
必要でない機能は割愛されていたので、
それを知らずにそのまま施工すると過剰な性能の壁に
なってしまうとこだった、、という話です。
ちょっと、ややこしいですが
その壁に求められる機能を、はっきりさせましょう
ということです。
要求をはたす仕様を正確に知ろう
なんとなく、こうだったかな?
このレベルで施工するなってことです。
ないと思いますが。
たとえば遮音。
グラスウールをボードの間にはさんでおけば
オッケー、、、
なんて思ってませんよね?
やるだけ無駄です。
たとえば一般壁
PB+LGS+PBの遮音性能はTLD=25に対して
PB+LGS+GW+PBの遮音性能はTLD=29です。
TLD値とは、透過損失の性能を表していて
100dbの音が壁を通過して40dbになれば
TLD=60ということです。
で、通常要求される遮音壁は
TLD=45とかTLD=50とか、それ以上です。
だからグラスウール入れたぐらいじゃ、
屁のつっぱりにもなりません。
遮音壁の一番のキモは、
ボードがLGSに接触してるか否かってことです。
片面接触にしないと遮音効果はでません。
ようするにスタッドを千鳥とか、です。
そのへんは、吉野やチヨダのサイトへ行けば
詳しく載ってます。
耐火間仕切りも耐火シールとか
仕様が細かく決まってます。
守らないと要求性能は満たされないし、
最悪、やり直しです。
これ大変です。
壁の目的をはっきりさせないと、無駄なお金がかかる
その間仕切り壁は何のため?
ほんとにその仕様いる?
その壁の仕様って正しくはこうだよね。
このようなことを、はっきりさせて
壁をつくらないと、
やらなくてもよいことをやってしまう!
それは無駄なお金ですよ。
そういう話でした。
今回も読んでいただき、
ありがとうございました。
アーキラーニングは、若手現場監督の育成支援を通じて
建設業の未来を切り開きます。