こんにちは!
アーキラニングの藤原です。
新人・若手現場監督の教育・育成について
日々研究しています。
今回は、躯体テーマです。
その中のコンクリート打設前の確認について・・・
けっこう絞った内容ですが、
とっても重要なんです、これが!
題して
コンクリート打設前に、若手現場監督にチェックさせるべき3つのポイント!
本来チェックすべき項目は、
3つどころではなく、
もっとたくさんありますが、
ここでは、
まずこの3つをしっかりやれば、
そこそこいいコンクリートが
打設できる・・・
というスタンスで書きます。
先輩監督が、
やみくもにチェックしとけよ、といったって、
何を意識してみていけばいいのか・・・
新人・若手現場監督は最初は
よくわかっていません。
もし、
本来チェックしておくべきことが、
不十分であったり、
まったく見落とされていたら・・・
当日のコンクr-ト打設は、
段取りが悪く、
時間も余計にかかり、
品質の良いコンクリートを
確保できないばかりか、
最悪、
重大災害につながることも
あるんです!
そうならないために、
若手現場監督にチェックさせるべき、
3つのポイントとは、
1.片付け状況
2.パイプサポート
3.照明
です。
何を
どのような視点で
チェックすべきなのか・・・
詳しく見ていきますね。
コンクリート打設前の状況
今回の内容は、
RC、
つまり鉄筋コンクリート造で、
型枠建込みして、
パイプサポートで梁やスラブ型枠を支持する
という従来工法での話です。
コンクリート打設の際、
スラブの上か、下か
職人さんが作業するエリアは、
大きくは、この2つの状況に分かれます。
この下の部分は、
スラブを受けるパイプサポートが林立し、、
型枠を引っ張るチェーン、
仮置き資材、余剰資材、
不要材(ゴミ)などで、
かなり動き回るのが大変な状況なんです。
この状況により、チェックの精度が
落ちることにもつながっているわけですけど・・・
第1のポイント 片付け状況
まずは、
作業エリアの片付け具合の確認です。
ただでさえ、パイプサポート、チェーン引きで
動きにくいのに、
余計な材料があったり、
まとめてあっても、
ナナメに置かれ、通路を邪魔していたら、、
スムーズに移動できません。、
慌てていたら、
つまづいて転倒してしまうかもしれない。
資材が完全にゼロになるってことは
ありませんが、
作業通路をふさぐような
資材の置き方は、
当日の作業効率を大きく損なう原因です。
特に多いのが、予備か余分かわからない、
パイプサポートや鋼管類。
これを前日などに片付けるのは
大変なので、
日頃から目を光らせておかないと
いけません。
常日頃の作業状況を見てたら、
だいたいわかりますよね。
きっちり毎日片付けする職人さんチームか、
やったまんま、注意されてもなかなか
片付かない職人さんチームか。
このちょっとだらしない職人さんチームに対しては、
最後に言えばいい・・・
なんて悠長なこと考えてては
いけないですよ。
絶対片付きませんから。
毎日指導するくらいで丁度いいんです。
でも、
ただ「片付けてよー」と
言うだけでは永遠にこのやり取りが
繰り返されるので、
どうして片付けないといけないのか?
ちらかってると、具体的に〇〇に支障が
でるので、絶対にやらないといけないことなんです!
という具合に、納得して動ける、
理由付けをしてあげないといけません。
片付けひとつにしても、
「きれいに片付けしてください」だけでは
通用しないのが、
現場のつらいところです (笑)
第2のポイント パイプサポート
次に、
型枠を支えている、
パイプサポートです。
では、
パイプサポートの、何をチェックするのか?
それは、
ゆるみの有無と、傾いていないか・・です。
まず、ゆるみについてですが、
パイプサポートは、
コンクリート打設中、数百キロの衝撃を受け、
打設後も同様の荷重を支持し続けます。
型枠を受けているパイプサポートが、
もし、緩んでいたら、
数百キロの荷重により、
ゆるみの分、型枠は下がりますよね。
所定の出来形精度が
確保できないわけです。
で、チェック方法としては、
ランダムにピックアップして、
パイプサポートを軽くゆする。
打設前には、コンクリートの重さで
下がってしまわないよう、
軽くテンションをかけてます。
派手にグラグラするようなら、
テンションがかかっていないということ。
ハンドルを回して、少しテンションを
かけるよう是正します。。
というか、
監督が自分でやるのではなくて、
型枠大工の職長と一緒に点検して、
不備のある個所は、大工さんに是正
してもらうというスタンスが正解です。
次に、
傾いていないか。
もし、
パイプサポートが傾いていたら、
強い衝撃をナナメに受け続けることになり、
最終的には、耐えられなくなって、
パーーーンと、、
外れてしまうんですね。
これがどういうことか、
わかりますか?
最悪の場合、
型枠の倒壊や崩壊を起こし、
重大な災害につながるってことなんです!
先輩監督は、若手にしっかりと
その重要性を伝えないといけません。
このチェックは簡単です。
目視です、目でみるだけ。
え?そんなのでいいの?
器具を使って測定しなくていいんですか?
いいんです。
逆に、目で見てわからない程度の
傾きなら、問題ありません。
あれ?ナナメってるな・・というものがあれば、
それを直すだけでいいんです。
これがパイプサポートのチェックとなります。
ゆるみと傾き、ですね。
第3のポイント 照明
最後は、照明のチェック
とにかく、暗いんです。
コンクリート打設前の、部屋内は・・。
現場では、投光器などの
仮設用の照明器具を設置して
作業場所の明るさを確保するんですげど、
えてして、照度が低い!
つまり暗い!
人って、暗いだけで、
作業効率が、ガクンと落ちます。
効率だけじゃなくて、
精度も落ちます。
なにより、
よく見えなかったら、
やる気・・でませんよね?
「なんか、よく見えない・・・」
「奥の方暗くて、行くの、めんどう・・・」
「ちゃんとできてるかどうか・・・見えない・・・
もういいわ・・・」
絶対こういう心理なんです。
ちょっと暗いけど、まぁ大丈夫か・・
とか思ってたら、
とんでもなくできてないってことに
なっちゃいますよ!
現場の仮設照明は、
コストを考えると、減らされがちで、
特に、型枠建込時の打設階の照度は、
ほとんど足りていません。
でも、
ここで、手を抜いてはいけないんです。
「お!明るいやん!」と
言われるほどの照度を確保してみる。
コンクリート打設のときだけでも、
いいんです。
作業する職人さんたちの
意識が変わります。
明るいだけで、
ちゃんとやろう・・となるんです。
というか、通常レベルを
保てるということなんですけどね。
ふつうなら薄暗い作業エリアが、
煌々(こうこう)と照明がついている。
この現場、本気だな・・・
と感じさせることができるんです。
それぐらいの状況になっているか、
ということを
チェックしないといけないわけですね。
ふむふむ、投光器、1か所設置、OK・・・
なんていうチェックは、
まるで見当はずれだということです。
まとめ
建築現場において、
躯体のコンクリート打設工事は、
メイン工程です。
当日、作業をスムーズに進め、
良品質のコンクリート躯体を確保するために、
事前の確認が重要になってきます。
コンクリート打設前に若手現場監督に
チェックさせるべき3つのポイント。
先輩社員は、
あれやこれやと指示したくなると思います。
しかし、
まずはこの3つをしっかりチェックできるように、
丁寧に指導しないといけないんです。
なぜなら、
基本の3つをしっかり身につければ、
そこから発展していく、
多くのチェックもスムーズに
できるようになるからです。
1。片付け状況
2.パイプサポート
3.照明
まずは、この3つの基本を
どうあるべきか納得の上で
チェックさせることが大切です。
今回も読んでいただき、
ありがとうございました。
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